オーストラリアの大学院
2015年時点でオーストラリアには、37校の公立校と2校の私立校の合計39校の大学があり、主要都市部から地方都市部を網羅するする全ての大学のキャンパス数は、200以上に及びます。また、オーストラリアの大学院課程は、ほとんどの大学に設置されています。
学部課程より更に専門の高い教育、研究を実施
Postgraduateと呼ばれる大学院は、学部課程より更に専門性の高い教育、研究を実施しています。オーストラリアの大学院では修士課程(マスター)と博士課程(ドクター)の他に、Graduate Certificate,、Graduate Diplomaの取得も可能であり、専門職エリアでの最新の技術と知識の習得を目的として、大学院に戻ってくる社会人も多くいます。
日本社会では、企業は大学教育よりも企業教育に重点を置いている傾向がありますが、オーストラリアでは、一般に学士課程は企業が必要としている即戦力としての実践的知識、技術の習得に重点を置いていると考えることができます。その点から考えると修士課程は、上級管理職が求められる高度な知識、技術及び問題解決能力の追求とも言えます。
プログラム内容
大学院でのプログラム内容は、次の2つに大きく分けることができます。
- Course work(コースワーク)
学士課程と同様に、大学が要求する卒業規定に沿って必修科目と選択科目を履修します。おもに修士課程でのプログラムです。 - Research work(リサーチワーク)
指導担当のもと、独自の研究テーマを追求し、研究論文を発表します。博士課程でのプログラムです。一般にリサーチワークの方が、履修期間が長いです。
一般的に言って、修士課程は、専攻関連分野の学士号取得者を対象にしており、大学で習得した知識の応用力を求められます。そのために、コースワークのプログラム内容であっても、与えられた課題に対して、独自のリサーチに多く時間を費やします。リサーチのための専門書の読書量、また、そのリポート量の多さは、学部課程以上です。
修士課程と博士課程
MBA(Master of Business Administration)などで代表される修士課程は、実践的な専門プログラム内容であることに対して、最高学位の博士号課程は、研究職の色合いを強めます。単純に修士課程の上の教育が、博士課程になっているわけではありません。修士号と博士号は、取得のための目的が異なる点に注意してください。
履修期間
Graduate Certificate | 6ヶ月程度 |
Graduate Diploma | 1年程度 |
Master's Degree(修士号) | 1~2年 |
Doctoral Degree(博士号) | 3年程度 |