セントラルクイーンズランド大学/Master of Information Systems(佐々木輝彦さん)
僕はBachelor of Information Technology (情報工学学士)を修了してから 更に、 Master of Information Systems (情報工学修士・情報システム専攻とでも言うのかな)に進みました。 こちらの永住権取得のためではなく(当時は現実的にその路は閉ざされていました)、30代後半での帰国を前提として 自分の競争力・英語力をもっと上達させたかったからです。 もちろん、もう少しだけオーストラリアの生活を楽しみたかったですしね。
ですから、これは大学も含めてですが、量・質ともに日本での大学受験勉強の数倍は勉強したと思います。 意欲・目標がある時の勉強、歳を食ってからの勉強(笑)は楽しいですものです。
正直に言って、大学(学士)での履修内容は日本でのそれと比べて想像していたよりは難しくありませんでした。 日本では工学部でしたが、やはり課題に追われ、試験との組み合わせで評価されましたからそれほど構造的な相違を 感じなかったのかも知れません。入学当時こそ英語の聞き取りの面で講義についていくのが大変でしたが、 それもいつの間にか慣れてしまいました。
それに比べて大学院の課題と試験は難しかったですね。難しいというより、すごくタフだったといった方がずっと 正確でしょうか。僕はもともと論理的に思考するのが好きな性格ですし、日本で働いていた時も様々な書類を 書いてきましたから、ビジネスレポートそのものにはまあ慣れていました。
しかし、大学院の課題・試験では問題がどうにでも解釈できそうな曖昧な表現であったり、規定字数が大きかったり、 リサーチに目を通さなければいけなさそうな文献がたくさんあって、書く以前に考える時間が膨大に必要とされたのです。 (ビジネス・法学系の方には大学だってそうだよって言われそうですが・・・)
でも楽しかったことの方がやっぱり多いですよね。大学院での履修内容は基本的にマネージャークラスを対象にしていますし、 僕のコースはITとビジネスの中間に位置するものなので、MBA (経営学修士)の履修科目も当然いくつか含まれてきます。
そこでは理論(といっても本来は経験則だったりするわけですが)として現在教えられていることと、 日本で働いていた時の実体験とを比較しながら楽しく学ぶことができました。 (なお、こちらではその知識を実際に社会で使うために学ぶのです。)
また日本と他国での経営流儀を改めて理論的・経験的に比較できたことも面白かったですし、ためになりました。 ということで、これから大学・大学院等に進もうとしている方へお勧めする講義への臨み方です。
- 教授・講師は学生に使われる(学生の勉強をサポートする)ために存在します。講義中にわからないことがあったら、 授業を止めてでも質問していいのです。ダメなら単に断られるだけですから。
- 教授・講師に意見・回答を求められたら、あるいは話を振られたら積極的に答えて(応えて)かまいません。 (儒教の影響からなのか先生は偉いから返答を返してはならないように思っている方が多いような気がします。 でも彼らは黙っていても何も与えてくれません。)
- 基本的に英語は目的でなく手段です。少なくても学校内では文法的に間違っていても意思を伝えるために積極的に 使いましょう。その間違いが法廷で争われる事故につながるようなことはほとんど無いはずですから。 それから英語の上達にはとにかく場数を踏むことが大切だと思います。例えば、日本のドラマのビデオを見るよりは、 映画かテレビを英語で観るようにするとか。
- 特に大学院の場合は、経験の有無にかかわらず自分が実際に働いている場面を想像しながら勉強すると効果的かも知れません。
- 特にオーストラリアで履修したコースに関連した職に就きたいのであれば、なるべく高いGPAポイント (成績の指標:優・良・可みたいなもの)を目指して勉強した方がいいと思います。
最後に、適切な大学・大学院選びは、やはり自分が何をやりたいか、あるいは何をすべきかを考え、 そのためにはどの大学のどのコースが良いのかを調べることから始まると思います。 どこかに相談するのであれば、実際に各レベルの学校に留学経験のあるスタッフがいて、コースの利点はもちろん、 敢えて悪い部分も教えてくれるような信頼のできるところが良いと思います。
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